[マンガ感想] みなみけ 第205話 「カブトムシ」
週刊ヤングマガジン2012年No.40に掲載されている「みなみけ」第205話『カブトムシ』の感想です。
マンガの内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
コミックス第10巻の情報
今回はアニメ情報は無く、代わりに10月5日に発売されるコミックス第10巻の情報が載ってたぞい。
やったぜ~!第⑩巻のカバーイラストGETだぜ!!
第⑩巻のカバーガールは2人!
1人はカナ!もう1人はカバー初登場。
近々公開するので、ちょいお待ちを。
(扉ページ[P.343]のアオリ文)
- カバーイラストはコミックス第6巻以来となるキャラ2名仕様。カナとカバー初登場のキャラが1人描かれているもよう。これまでの表紙イラストは表1のとおり。カナは第10巻で通算4回目のカバー登場となる。
巻数 | 表紙のキャラ | 裏表紙のキャラ/アイテム |
1 | カナ | ハルカ姉さま&チアキ |
2 | チアキ | ふじおか1号 |
3 | ハルカ姉さま | トウマ |
4 | トウマ&ふじおか1号 | マコちゃん |
5 | カナ&チアキ | ふじおか1号 |
6 | ハルカ姉さま&トウマ | オムライス |
7 | カナ | 冷やし中華 |
8 | チアキ | 目玉焼き・他 |
9 | ハルカ姉さま | ふじおか2号 |
10 | カナ&【?】 | 【?】 |
- さてさて、問題は もう1人のキャラですな。カバーガールと書かれているので、保坂、藤岡、トウマの兄貴たち、タケルおじさん、プレーンヨーグルトの可能性はゼロ。男の娘のマコちゃんは微妙だな~。
- やっぱりキャラの活躍度で選定されるのだろうか?コミックス第10巻の収録対象エピソードは第179話「暑いからね」~第197話「もう1回」の全19本と推察され、この範囲における女子キャラの登場回数は表2のとおり。とりあえずマコちゃんも含めてあります。 この結果を考慮すると内田か!?ていうか、もう内田しかないっしょ!カナとユカ嬢のバカ野郎タッグ見た~い!!
- 裏表紙の方は、ここしばらく食べ物とかアイテムが描かれているので、第185話「魔法の言葉」に登場したハロウィン・パーティーのお菓子とかグッズかな?
順位 | キャラ名 | 登場回数 |
1 | 内田ユカ | 9回 |
2 | 吉野ちゃん | 7回 |
3 | マキ | 4回 (同数) |
速水先輩 | ||
5 | ヒトミ | 3回 |
6 | ケイコ | 2回 (同数) |
リコ | ||
アツコ | ||
(マコちゃん) | ||
10 | ミユキ | 1回 (同数) |
熊田先生 |
第205話 『カブトムシ』 ストーリー&感想
もうひとつの南家の研究課題はトウマの教育です。
(扉ページ[P.343]の柱文)
家族が一匹増えました。ペット扱いですが、昆虫の王様にふさわしい名前をひとつお願いします。
(2ページ目[P.344]の柱文)
- 今回の「みなみけ」は、もうひとつの南家が舞台。トウマがカブトムシを捕まえ、兄貴たちを巻き込みながら飼育しようとするお話だ。
- 「みなみけ」で昆虫絡みの話というと、カナの髪型がクワガタみたいというネタが第93話「かぜひくよ」にあったり、天然着色料等に関するウンチクが第106話「見てごらん」に出て来たけど、実際に昆虫が登場するのは初めてじゃないか。
▊ 素晴らしきネーミングセンスI
- とある夏の日。もうひとつの南家 お茶の間で、ハルオ、アキラ、トウマがちゃぶ台を囲んでいた。3人の視線の先にあるのはカブトムシ(♂の成虫)。トウマが公園で捕まえてきたらしい(右図参照)。
- カブトムシが公園にいたことに驚くアキラ。おそらく第129話「慣れるな」や第188話「こう見えて」に出て来た住宅街の一角にある公園なのだろう。ハルオのセリフ―「どこかの家から逃げたものかもな」―からも、それが窺える。ハルオのこの発言は特に深い意図があってのものではないが、実はオチの伏線になっているんだじぇ。
- 「生き物を育てることは とてもいい勉強になる」(ハルオ・談)ということで、カブトムシを飼うことになったトウマ。早速名前を付けようと、張り切っちゃいます。するとアキラがロドリゲスというラテン系の名前を提唱。元ネタは不明だが、メジャーリーガーとかサッカー選手からとったのかもしれない。その証拠にトウマが「あんまり強そうな名前だと名前負けしそうだし・・・・」と言ってる。
- トウマがネーミングに悩んでいると、ナツキが登場。今さっきハルオから飼育許可が出たのに、ナツキの許可も仰ぐトウマ。実質、もうひとつの南家を取り仕切っているのは次男のナツキってことか。で、ナツキの下した判断は「ダメだ!」の一言。そんな無下な態度にハルオが待ったをかけるが、「じゃあトウマが飽きたら代わりに世話をできるのか?」と返され、二の句を告げないありさまである。長男の威厳はどこに・・・。
- 兄貴たちの諍いも何のその。トウマは「オレは飽きない!」と宣言し、「名前だって決めたんだ!」と言い切る。カブトムシに付けられた名前はナツキだった。次兄に対する トウマなりの反攻なのかもしれない(ナツキはロドリゲスよりも弱いのか?)。当のナツキは、カブトムシの名前がナツキになったことに気付いていないもよう。知っててスルーしてるのかもしれないが、この後のトウマとナツキのやりとりが微妙にずれていて面白いじょ。
- トウマの並々ならぬ決意を知ってか、黙認することになったナツキ。そればかりか、飼育方法に関してメッチャ詳しいことが露呈しちゃいます。ハルオ曰く「昔ナツキがカブトムシを飼いたいと騒いで・・」とのこと。長男の威厳を取り戻そうとしての暴露と思われるが、ナツキに「忘れてろ」と威圧され、ハルオは再びシュンとなってしまう。そうだ!いいこと思い付いた。カナブンとか弱そうな甲虫を飼う時には、ハルオと名付けるといいんじゃないかな~(笑)。
▊ 素晴らしきネーミングセンスII
- 「そうだナツキ!お前腹へってないか?」と、飼育ケース内のカブトムシに問いかけるトウマ。それを聞いた本物のナツキは、「そうだ忘れてた」とつぶやき、いただき物のメロンを切って持ってくる。ところが、トウマのメロンだけは、中心部が半円状にくり抜かれているじゃないか。理由を尋ねたところ、ナツキはメロンのカケラを示しながら「これはそのカブトムシの分だ」 「生き物を飼うってのは自分の食べ物を分けて・・・・」と忠告しやがります。黙認を決め込むのかと思ったら、ちゃんと言葉で説明するとは、なかなかいい兄貴じゃないか。
- しかしながら、トウマはナツキの忠告に反発。「そのつもりだったよ」と文句を言い、メロンのカケラをナツキ(カブトムシ)に与える。いかにも小学生らしい反応で微笑ましいッスね。トウマの本気を知ったアキラとナツキは、妹を静かにやさしく見守るんだけど、ハルオは空気を読まずに弟の過去を再び暴露。「ナツキは昔 自分のスイカを分けずにキュウリばかりあげてたな」とぼやく始末。せっかくの兄妹愛シーンが台無しじゃないか。

- この後、しばしの時間が経過。アキラが「ふすまがうまく閉まらなくて・・・・」と言い出し、ハルオが「古い家だからあちこちがゆがんで・・・・」と応じている。原作では建物の全体像が描かれていないけど、古風な縁側があるので、昭和30年代~40年代に建てられた家かもしれない。
- そして家の建て付け問題は、飼育ケース欠陥問題の布告だったようだ。トウマがちょっと目を離した隙に、ナツキ(カブトムシ)がケースのフタを開け、逃げ出してしまったのだ(右図参照)。突然のお別れに涙目となるトウマ。それでも気丈に振る舞い、「ナツキ――元気でな――」と叫び、短い時間であったが仲良く過ごしたペットを送り出すのであった・・・。ベタでお約束な展開だけど、トウマの叫び声にナツキ(本物)が反応しております。
- ここで舞台は南家マンションに変わる。カブトムシを眺めつつ微笑みを浮かべているカナ。冒頭1コマ目のトウマのような表情じゃないか。男っぽい女子小学生のトウマならともかく、女子中学生のカナがカブトムシを見ながらニヤニヤしてるさまは実に意外だ。「みなみけ」の世界では、女子中学生の間にカブトムシブームが起きているのだろうか?・・・それはともかく、カナが御満悦なのには理由があり、今朝逃げた散歩に出かけたカブトムシが戻ってきたからだ。2ページ目でハルオが「どこかの家から逃げたのかもな」と言ってたけど、きっちり伏線回収しましたね。
- 南家でのカブトムシの名前は金剛2号という なかなか勇ましいものだった。2号ってことは、かつて1号がいたってことなのだろうか?あるいは、現在も飼育ケースの中で2号と一緒に飼われているとか?また、名前の由来は金剛力士なのか、日本各地にある金剛山なのか、それとも戦艦(巡洋戦艦)金剛か、はたまた金剛番長か?まあ何にせよ、すばらっなネーミングセンスであります。
キュウリじゃ満足できないくせに、南家に戻ったってことは、〝ナツキ〟はカナが好きなんだね。
(最終ページ[P.350] 小口側の柱文)
- 「キュウリじゃ満足できない」って、このフレーズだけ切り出すと何かエロいッスね。カブトムシが散歩中にメロンを食べて舌が肥えたって意味なんだけど、わざと狙って書いてるでしょ?(・∀・)ィィョィィョー
- 可愛がっていた動物がいなくなる→実は近場の巣(元居た場所)に戻った という展開。TVアニメ版「今日の5の2」第11話のオリジナル話「カモ」を思い出した。ただ、オチ的には今回の「みなみけ」の方が上ですね。①カブトムシはカナが飼っていたものだった(伏線あり)、②名前負けしそうな名前(しかも2号)、③散歩中に舌が肥えた―という多重オチになってますし。
次回掲載号
次回登場は9/15発売号。土曜発売だから気をつけて。
(最終ページ[P.350] 地側の柱文より)
ということで、次回の「みなみけ」はヤンマガ9月15日発売号(No.42)に掲載されます。9月17日(月)が祝日(敬老の日)のため、発売日が2日前倒しされております。ど忘れして月曜日に買いに行くと、売り切れてる可能性が高いのでご注意あれ!
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関連サイト
■ DVD付き「みなみけ」限定版公式サイト (講談社 特設サイト)■ みなみけ (StarChild アニメ公式)
■ みなみけ (Wikipedia)