[マンガ感想] そんな未来はウソである 第26話
別冊少年マガジン2011年11月号(通巻26号)に掲載されている「そんな未来はウソである」 Vol.26 『そんなことより』の感想です。
マンガの内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
「そんな未来はウソである」 Vol.26 『そんなことより』
桜場コハルの微ファンタジー作!
新感覚学園ショートコメディ10P!!
(扉ページ[P.335]のキャッチコピー)
この夏休みの課題は・・・ズバリ「結婚」!
親友 の未来にミツキ、大いに悩む!!
(扉ページ[P.335]のアオリ文)
将来、クラスメイトの高山と結婚する自分の未来を見てしまった大橋ミツキ。そのきっかけを作ってしまった佐藤アカネは、未来が変わってしまわぬよう、2人をくっつけるために奮闘する。そんな折、軽い気持ちでアカネがミツキに見せた自分の未来は、なんと高山と結婚するという新未来!そうとも知らずにアカネは高山の悩み相談にのるのだが・・・・・・。
(2ページ目[P.336]の柱文/前号までのあらすじ)
おっと!扉ページのキャッチコピーが、ついに「微ファンタジー作」に!
お話の方は、前回の後日談的なエピソード。 まだまだ続く夏休み!前半は高山家での練習デート報告会(アカネがお呼ばれ)、後半はミツキ・アカネ・江口3名のガールズトークになっております。
高山&アカネ@高山家
マドカとの練習デートを何とか乗り切った高山ナオト君。デート指南役のアカネ先生を自宅に招き、成果を報告することになった。お茶の間に通されたアカネは、テーブルの上に置かれた自家栽培の野菜を発見。特に小玉スイカが気に入ったご様子だ(左図参照)。
――そんな感じの雑談から始まった練習デート報告会。肝心のデート内容について、アカネが尋ねたところ、高山は「一緒にホテルに入った・・・・・・」などと、爆弾発言をかましやがります。予期せぬ言葉を聞いた聞いたアカネは赤面し、思わず手にした小玉すいかを落としそうになる。高山が手を差し出し、何とか落下を逃れる小玉スイカ。
- このあたりの描写は実にドラマ的、映像的な感じですな。Vol.23 『結婚に興味アリ』の冒頭もそうだったけど、「そんみら」のコマ割りは「みなみけ」とは明らかに違います。焦って気を乱し、テーブルの上にある野菜を片っ端から手に取るアカネも可愛いじゃなイカ。
デート指南役とはいえ、男女交際未経験のアカネは「いいんじゃない?社会見学的なノリでね」と返すのが精一杯。逆に弟子の高山から「疑わないのか?」と突っ込まれる有り様だ。で、指南役の威厳を取り戻すため、「何も無かったわけないでしょ!」 「そもそも何でそんな所に行ったの!」と、テーブルを叩きながら諭し始めるアカネ先生。一方、高山はマドカの悪い冗談をやめさせるため、自分から悪い冗談を言ったと吐露し始める。すると高山の行動の意図を知ったアカネは、返す言葉を無くし、目線をそらしながら「なるほどねえ・・・・・・」とつぶやくことしかできなかった。
ところが、そんな曖昧な返事をするアカネに対し、再び高山のツッコミが炸裂。
「納得するの早過ぎる気が・・・」 「白石もお前も・・・・・・もっと男を警戒したらどうだ?」と、まるで娘を叱りつける父親のような物言いである。高山の真意が読めないアカネ先生は、ついにカチン。「なんで私にそんな話したの?」云々と食って掛かるわけだ。それに対し高山は、「いろいろ世話してくれるから」報告したと言う・・・。
- この展開は、ついに本格的な恋愛フラグが立ったということか?! 過去何度か、高山がアカネのことを気に掛けている描写があったけど、そのたびにアカネのフラグクラッシャー能力が発動していた。今回のアカネは「ミツキにこんなことが知れたら どう思われるか・・・・・・」と気を揉んでいるので、今までとはちょっと違うぞ。やっと頑丈なフラグが立つのか?!なんだかオラ、わくわくしてきたぞ~。――この段階ではそんな風に思いました(笑)。
ミツキ&マドカ&江口@公園
アカネと高山が気まずい雰囲気になってる頃、公園ではマドカと江口さんがガールズトークの花を咲かせていた。話題の中心は恋愛話だが、「私には縁の無い話だねぇ」と達観したようすの江口さん。その右手にはポッキーらしきお菓子があり、相変わらず何かを食べてます。マドカもマドカで「男はしばらくいいかも―」と意気消沈ぎみ。高山の冗談ラブホの一件がこたえたらしい。
- この場面の見所は、江口さんに男絡みの何かを見透かされ、マドカが「べ 別に何もないよ―」と否定しているコマ。マドカのお約束の反応に目が行きがちだけど、シーソーの傾きをチェック!チェック!さすが「食」を愛する女のコ、江口さんである(笑)。
公園には 実はミツキが先に来ていて、ベンチに座り読書中だった(右図参照)。本を読みふけるあまり、江口さんたちの来訪には気付かず、マドカに突然抱きつかれてビックリするミツキちゃん。ちなみに読んでいた本は恋愛について書かれた小説で、「結婚って何かを考えるには まず恋愛から学んでみようかと思って・・・」とのこと。するとそれを聞いたマドカは「現実は本のように甘くないぞ―」とバッサリ。さすが一夏の経験(?)を経た女である。もっとも、江口さんに この夏の出来事を再び突っこまれ、負けを認めるマドカであった(笑)。
で、結婚にこだわるミツキに対し、マドカは 今一番大事なのは「友情」だと言う。これは深い意味があって言ったわけではなく、「温泉メンバーが一番気楽で楽しい」という意味合いらしいのだが、他人の言葉に影響受けやすいミツキは完全に刷り込まれてしまう。『結婚は今考えてもわからないこと だけど友情は今大事なこと』 『高山君とアカネちゃんも 仲良くすることにこしたことないね!』と心の中で反芻している。
- 純真無垢な学習能力を持つミツキちゃん。「ちょびっツ」の「ちぃ」じゃないが、何かを覚えるたびに、語尾に「ミツキ、覚えた!」を付けて欲しいぞ(笑)。
ラストシーンは再び高山家。期待を裏切り、アカネのフラグクラッシャー能力がまたまた発動!つまり進展無し。
いやそれにしても、最終コマでアカネがキュウリを握りしめている描写が、また何ともエロいな。純情少年の高山君が赤面してるじゃなイカ。前半、野菜を取っ替え引っ替え手にしていたのは、これのための伏線だったのか。
「そんな未来はウソである」第2巻&「みなみけ」第9巻 同時発売記念 企画
11月4日(金)に「そんな未来はウソである」第2巻、「みなみけ」第9巻(通常版・限定版)が同時発売されます。それを記念して、別マガ12月号では桜場ワールド2012年 特製ウソ未来付き カレンダー全員サービスなる特別企画が開催されるらしいッス!
今月号の巻末に載ってる「漫画で次号予告!ミヤジマがお知らせします。」によると、「みなみけ」のキャラも勢揃いしたコラボグッズとのこと。同ページの柱文「別マガ編集班長より」には「こんな奇跡的な商品、最初で最後かもしれませんよ!」という熱いメッセージがあり、スゴイ期待できそう。
それにしても、ヤンマガ編集部と別マガ班(=少年マガジン編集部)、異なる編集部を跨いだコラボ企画は珍しいッスね。前出の班長の柱文には「ヤンマガさんありがとう!」という一文があるので、今回はヤンマガ側が譲ったってことかも。
別マガ11月号 特大アンケートプレゼント
創刊2周年記念月間も終了し、特大アンケートプレゼントも通常モードに復帰しています。
「そんみら」関係のプレゼントは、いつもの別冊少年マガジン特製クオカ3枚セット。絵柄は「そんな未来はウソである」「マルドゥック・スクランブル」「進撃の巨人」です(左図参照)。
当選者数は いつも通りの20人で、応募期間は11月8日(火)PM9:00まで。詳細は今月号の巻末(P.572)でご確認ください。
次号発売日
次号「別冊少年マガジン12月号」は11月9日(水)発売。
表紙イラストは創刊 第3号以来となる「そんな未来はウソである」であります!!コハル先生大忙しですね。
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関連サイト
■ そんな未来はウソである (講談社コミックプラス)■ そんな未来はウソである (Wikipedia)
■ 桜場コハル (Wikipedia)