[マンガ感想] そんな未来はウソである 第23話
別冊少年マガジン2011年8月号(通巻23号)に掲載されている「そんな未来はウソである」 Vol.23 『結婚に興味アリ』の感想です。
マンガの内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
「そんな未来はウソである」 Vol.23 『結婚に興味アリ』
ストーリー&感想
アカネと高山が結婚する新未来!
その未来はミツキにかかっている――。
(扉ページ[P.305]のアオリ文)
将来、クラスメイトの高山と結婚する自分の未来を見てしまった大橋ミツキ。そのきっかけを作ってしまった佐藤アカネは、意識することで未来が変わってしまわぬよう、高山とミツキをくっつけるために奮闘する。そんな折、軽い気持ちでアカネがミツキに見せた自分の未来は、なんと高山と結婚するという新未来!アカネはまだそのことを知らない!!
(2ページ目[P.306]の柱文/前号までのあらすじ)
今回のお話の舞台は図書館。そうです!温泉での卓球はスルーされました・・・。もっとも、これは予想の範囲内なので、特段驚くべきことではありません。ただ意外だったのは、いつの間にか夏休みに突入していた件。ここ最近の話を時系列で整理すると下記のとおりなんですが、少なくとも1学期が終わっていた事とか、夏休み期間に入った件などは明確に描かれていません。海に出掛けた日(温泉回)が夏休み期間中なのかどうかさえ分かりません。まあ、細かいところに拘ったら負けですかね。^_^;
Vol. | サブタイトル | 主な出来事 | 時期 (推定) |
備考 (※印はアカネの発言) |
19 | いいと思う | ・海に出掛けることが決定 ・当日、アカネが水着を買いに行く ・その翌日、ミツキが水着を買いに行く |
6月 下旬 |
・学校は1学期 ・制服は夏服 ・「もうすぐ夏が来る」※ |
20 | やっぱり | ・喫茶店(アカネのバイト先)でお喋り ・ミツキが未来を絵日記風に描く |
7月 | ・学校は1学期 ・制服は夏服 ・「海まであと一週間か…」※ |
21 | 誰のせい | ・海に行くつもりが温泉に辿り着く ・温泉で混浴 |
7月 | ・Vol.20の一週間後 |
22 | まかせた | ・アカネが湯あたりする ・アカネとミツキの未来が入れ替わる |
7月 | ・Vol.21と同じ日 |
結婚ってなんだろう
1ページ目から2ページ目の冒頭にかけて、ミツキちゃんの日常を淡々と描いたカットが続く。シャワーを浴びた後、冷蔵庫からフルーツ牛乳を取りだして飲む、イメージショット的なコマ割りだ。ミツキちゃんの自宅が登場するのは、これが初めての筈。ビジュアル的には横乳と胸の谷間が素敵♪素敵♪ 何やら浮かない顔をしてるのは、前回見た未来のビジョンが脳裏に焼き付いているからだろう。
2ページ目の後半から今回の本編に入る。夏休みの課題を一気に片付けるため、ミツキたち女子4名様が集合。言い出しっぺはマドカらしいが、当の本人が一番遅れてやって来て、アカネはお冠だ。江口さん曰く「アカネちゃん5回帰ろうとしてたんだよ」とのこと(左図参照)。おそらくアカネを引き止めたのは江口さんだろう。オレの脳内では「まあまあ、アカネちゃん・・・」というセリフが吉野ちゃんの声で再生された(笑)。
4人が向かった先は図書館。テーブルの一角に陣取った後、やる気満々のマドカが威勢のいい掛け声を張り上げる。その直後 「図書館です。お静かに」と書かれた貼り紙のコマがカットイン。この貼り紙は この後も度々登場し、場面転換の役割を果たしている。冒頭のミツキちゃんのイメージショットもそうだったけど、今回はアニメ的というか映像的な手法が多い。コハル先生の新たな試みか?
この後、課題を4人で分担し、意外なことに一番最初に終わらせたのはマドカだった。マドカはミツキに「ほら うつせ」とノートを差し出すが、アカネが見たところ全部間違い。日常系のアニメや漫画では、わざとテキトーに問題を解き、優等生に間違いを指摘してもらおうとするヨコシマな娘をよく見かけるが、マドカはそのタイプではなさそうだ。何しろ「自信満々に間違えてる」わけだから(笑)。
話を振られたミツキはというと、何やら辞書と睨めっこ。どうやら「けっこん」について調べていたらしい。 「けっこん」とは、もちろん「結婚」のことなのだが、マドカときたら「血痕」と勘違いしやがります。推理小説マニアか、この娘は?まあそれは兎も角、「結婚」のことだと知ったマドカは頬を上気させ、結婚に関するウンチクを語り出そうとするが、ここで再び 「図書館です。お静かに」の貼り紙がカットイン。しかも、1回目のカットインよりも更にズームアップされているじゃないか。おそらく、相当大きな声を出したのだろう。そういえばVol.18 『100%』の中で図書館パーティーの件が話題になり、 マドカ自身が「あんな静かなパーティーは他に無いなー」と言ってたよね。パーティーでは静かにしてたのに、何で勉強会になると騒ぎ出すんだ、このバカ野郎(笑)。
一緒に未来を作る
そんなミツキとマドカのやりとりを横目で見ていたアカネさん。ミツキが「結婚」なんて単語を口にしたものだから、これはチャンス到来とばかりに、結婚について語り始める。しかし、「結婚てのはね―それはいいものだよ」という漠然とした内容だったので、ミツキに「どんなふうに!?」とツッコミを入れられる始末。実は結婚について深く考えていなかったので、ミツキの質問攻めを受け しどろもどろな状態だ(右図参照)。片やミツキは、興奮のあまり大声を張り上げてしまい、「図書館です。お静かに」の標的に・・・。貼り紙の文字の端が見切れるほどズームアップされているので、アカネ以上の声量だったのだろう。
アカネが答えに窮したため、ミツキは席を外し、結婚について書かれた本を探し始める。するとここで予期せぬ人物とバッタリ遭遇。それは、たまたま図書館に来ていた高山だった。高山の方も驚きを隠せないようすだ。で、しばしの沈黙の後、最初に口を開いたのはミツキの方。「結婚ってどう思う?」という唐突な質問を高山君にぶつけちゃいます。高山はちょっと驚くが、質問の意図をミツキに聞き返すことなく、自身の結婚観を淡々と語り始める。「結婚は一緒に未来を作っていくことだよな・・・・・・」と。そしてその言葉はミツキの心に深く響いたようで、「結婚っていいなって思えた・・・・・・」という感想を述べている。ただ、ミツキの発言は高山にあらぬ誤解を与えた可能性があり、ミツキのミッション(アカネと高山をくっつける)は早くも前途多難の様相を呈してきたようだ。
一方その頃、テーブルに残った3人は もくもくと課題に取り組んでいたが、その中の一人 江口さんは更に口をもぐもぐさせていた。彼女が図書館に来て一言も喋っていなかったのは、実は口がお菓子で塞がっていた為らしい。この図書館には「飲食禁止」の貼り紙は無かったのか!?いや、貼り紙が無くても食べちゃまずいだろ、常識的に考えて。江口さんは女子4名の中では、わりかし良識のあるキャラだけど、お菓子とか食べ物が絡むとダメな娘になりますな。まあ、そこが彼女のチャームポイントなんだけどね(笑)。
単行本・第1巻の広告
今月号も作品解説ページは無しで、単行本・第1巻の広告ページだけでござる。「そんみら」の広告というと、毎回趣向を凝らした なかなかセンスのある内容なんだけど、今回のは少しサービスしすぎじゃないか?
「特別描き下ろしカットもあります♥」って宣伝するのはいいんだけど、その描き下ろしイラスト(全2種類)を広告にデカデカと載せるのってどーよ?(笑)。いくらトリミングしてあるとはいえ、これはサンプルなんてレベルじゃないぞ。何という太っ腹な編集さん!
別マガ8月号 特大アンケートプレゼント
今月の「そんみら」関係プレゼントは、毎度お馴染みミツキちゃんとアカネのキービジュアルが印刷されたクオカードです。組み合わせもいつもどおりで、「そんみら」「マルドゥック・スクランブル」「進撃の巨人」各1枚の3枚セット。
プレゼントの当選者数は20人で、締切は8月8日(月)の午後9時となってます。応募方法の詳細については、今月号のP.638で確認してくだされ。
次号発売日
次号「別冊少年マガジン9月号」は8月9日(火)発売です。
巻頭カラーは『さんかれあ』大特集。大ブレイク御礼企画「ゾンビっ娘グラビア」なるページもあり、別マガ連載陣による ちょっとエッチなゾンビ娘グラビアイラストが載るらしいッス!ただ残念なことに、その豪華執筆陣の中にコハル先生のお名前はありませんorz
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関連サイト
■ そんな未来はウソである (講談社コミックプラス)■ そんな未来はウソである (Wikipedia)
■ 桜場コハル (Wikipedia)