[マンガ感想] みなみけ 第170話 「レッツ お野菜」
週刊ヤングマガジン2011年No.16に掲載されている「みなみけ」第170話『レッツ お野菜』の感想です。
マンガの内容に触れていますので、未読の方はご注意ください。
第170話 『レッツ お野菜』 ストーリー&感想
ませた口振りですが、味覚はまだまだお子様です。今回の「みなみけ」は、チアキと保坂の第4次接近遭遇を描いたものです。また、前回の怪談話同様、第8巻 ドラマCD収録エピソードの続編的な話でもあります。
(扉ページ[P.213]の柱文)
強がっているけど、野菜を食べられるようになりたいんだ。チアキ、子どもだましの催眠術に一発KO !!
(2ページ目[P.214]の柱文)
▊ レッツお野菜@南家

くだんのTV番組には、カボチャのお面を被ったパンプキンマンが登場。
で、チアキの口から飛び出たのは「野菜食べたいな」という、野菜嫌い姫にあるまじきお言葉。左右の瞳は催眠術の影響で、グルグル渦巻き状態だ。一方、張本人であるカナは、ただただ驚きを隠せないようす。そして、野菜を所望する姫の言葉に気圧され、野菜スティックを用意しやがります。するとどうだろう。姫はにんじんスティックを1本つまむや、ボリボリと無表情で囓り始めたではないか!さすがの策士カナも、この展開には付いていけず、ことの推移を見守ることしかできなかった・・・。
☞ 今回初めて気づいたんだけど、南家リビングに設置されてるTVが地デジ対応になってるじゃないか。気になったので、過去に遡って調べてみたところ、前回の7ページ目に地デジ対応TVが登場していた。更に溯ったところ、第143話 「おとずれ」の7ページ目にTVのリモコンが描かれている。今回登場したリモコンに似ているので、この頃にはもう地デジカがやって来ていたもよう。それより古い話でTVが登場しているのは第113話「妖精」なんだけど、画面に丸みがあるので、まだブラウン管TVっぽい。以上のことから、第113話~第143話の間に地デジ対応TVを購入したものと思われる。
☞ 「みなみけ」で棒状に切られた野菜というと、第75話「当たったろう」に登場していたにんじんスティック。今回再び登場したことからして、南家では定番の食材なのかもしれない。基本的に野菜を切るだけなので、料理下手なカナでも簡単に作れそうだし(笑)。
▊ レッツお野菜@高校
舞台は翌日の高校へと移る。昼休みを迎えた3年生の教室で、保坂が速水に声をかけていた。「野菜スティック弁当だ」「さあ めし上がれ」――いつにも増して、押し付けがましい態度の保坂。さすがの速水もタジタジで、「お弁当が手抜きっぽい」とツッコミを入れるのが精一杯だ。更に意外だったのは、速水のツッコミに対する保坂の反応。いつもの保坂であれば、大上段に構えた華麗なる反論をする筈だ。ところが、今回は暫しの沈黙の後、突然 野菜スティックを1本つまむや、無理矢理 速水に食べさせようとする始末。予期せぬ展開に、涙目になり逃げ回る速水。もはやこれまでかと思われたその時、意外な救世主が現れる。速水を訪ねに、3年生の教室にやって来たヒトミちゃんである。
速水はヒトミちゃんを盾にし、保坂の野菜スティック攻撃をかわすことに成功。その一方で、盾となったヒトミちゃんの口には、野菜スティックが!!ところが、ここで一騒動が起きるのかと思いきや、事態は意外な方向へ。ヒトミちゃんはそれをボリボリ囓り始め、ついには全て平らげてしまったのだ。保坂が野菜スティックの感想を訊くと、ヒトミちゃんは目を瞑りながら腕組みし、沈思黙考。そして突然目を見開くや、「もう少し野菜の味がするといいっスね!」と言い放つ。ヒトミちゃんの左右の瞳は、チアキと同じグルグル渦巻き状態。いつの間にか催眠術に掛かってしまったらしい。よく見ると、騒ぎの張本人=保坂の瞳もグルグル渦巻き。どうやら、保坂も例の子供番組を見ていたもよう。キャラ紹介文(P.215の柱)にも「料理に関する情報は、なんでもチェックしてるぜ!」と書かれている(笑)。
☞ 不覚にも、保坂の瞳がグルグル渦巻きだった件は、速水がP.217の6コマ目で指摘するまで気づかなかった・・・。マンガ雑誌で使われている紙(印刷せんか紙)は品質の良い紙ではないので、インクがにじみやすい。なので瞳の作画が小さいと、インクのにじみでベタ塗りみたいになってしまう。単行本で使われている嵩高中質紙なら、保坂が最初に登場したコマ(P.215の4コマ目)の時点で気づいた筈(キリッ
☞ ヒトミちゃんはTV番組を見たのだろうか?最初に登場したコマ(P.216の5コマ目)はロングショットで瞳がほぼ点だし、野菜スティックを突っ込まれたコマ(同・6コマ目)は横顔なので瞳が見えない。登場時に「のこのこ」という擬態語が付けられているのを見ると、催眠術に掛かってる感じはしないんだよね~。まさか、野菜スティックを食べたことで催眠術に掛かったとか?!そんなバカな・・・いや保坂ならありえるか(笑)。
▊ レッツお野菜@スーパー

今回、保坂の心を捉えているのは野菜。料理によって野菜の味を引き出すべく、意気込みを語っている。そんなカレーの妖精の心意気に、チアキは感銘を受けたもよう。そして、何だかよく分からないけど、その流れに乗って、妖精と姫の見事なコラボレーション(?)が実現する。スーパーの店頭で、「レッツお野菜!」フュージョンの発動だ!これは久々に見るシュールな描写で、第104話「別のもの」の「カップ焼きそば現象!」級と言っても過言ではない(笑)。
そんなこんなで、この後 保坂とチアキは ある食品を試食して催眠術が解けるんだけど、詳細はヤンマガでご確認くだされ。チアキに掛けられた強力な催眠術を解いたということで、だいたい想像つくと思いますが。
☞ チアキが保坂のことを「カレーの妖精」と呼んでいるが、これはつまり、チアキが保坂の顔を記憶していたってことですな。第2次~第3次接近遭遇(後述)では、そういったそぶりを見せていなかったので、意外と言えば意外。第8巻 ドラマCDのTRACK.3 「旬のもの」の中で、チアキが保坂のことを「カレーの妖精」と呼んでいたので、それを考慮した後追い設定かもかもしれない。ちなみに、原作・第150話 「旬のもの」の中に「カレーの妖精」というセリフは無い。
☞ 「みなみけ」原作における保坂とチアキの接近遭遇の歴史
- 第1次接近遭遇
- 第113話 「妖精」:スーパーに買い物に来たチアキ。しかしハルカから渡されたメモには、謎の商品名が羅列されていた。困惑したチアキが、その商品名をひとりごちていたところ、たまたまそこにいた保坂の耳に入る。保坂はチアキの口から出た商品名からインスパイアを受け、即興で考えたカレーの歌を唄い始める。すると、それを聞いたチアキは、メモに書かれていた商品がカレーの材料であることを知り、保坂をカレーの妖精と命名するのであった。(二人とも会話無し)
- 第2次接近遭遇
- 第119話 「いただこう」:肉じゃがの食材を買うためスーパーにやって来たチアキ。ニンジン嫌いなチアキは、げんなりした顔で野菜売場に到着するが、そこに保坂が登場。ニンジンに関するウンチクをぶつぶつ語り始める。保坂の気宇壮大な弁舌に少し心を動かされたのか、チアキはニンジンを買い物かごに入れる。(二人とも会話無し)
- 第3次接近遭遇
- 第150話 「旬のもの」:いつものスーパーで必要な買い物を済ませたチアキ。ハルカ姉さまから「好きなものをひとつ買ってもいい」と言われたため、何を買おうか迷っていたところ、背後から「そら豆だ」という声が聞こえてくる。チアキが振り向くと、そこにいたのは保坂。どうやら、そら豆を使った料理のメニューで悩んでいるらしい。けっきょく、あれこれ考えた末、メニューはパスタ(そら豆とキャベツのペペロンチーノ)に決定。それを聞いたチアキはヨダレをたらし、駄菓子ではなくキャベツを買い物かごに入れるのであった。(第8巻ドラマCDではチアキと保坂が普通に会話していたが、原作では会話しているようでしていないように見える)
次回掲載号
次回登場は4/4発売号。大量の花粉は笑いで吹き飛ばそう!!ということで、次回の「みなみけ」はヤンマガ4月4日発売号(No.18)に掲載されます。
(最終ページ[P.220]の欄外より)
震災の影響で発売日等が変更される可能性もありますので、ヤンマガ公式サイトで適宜ご確認ください。
関連記事
■ [マンガ感想] みなみけ 第169話 「食べるため」■ [マンガ感想] みなみけ 第171話 「ここだけの話」
■ [レビュー] みなみけ 第8巻 (初回限定版・通常版) (単行本のレビュー)
■ [レビュー] みなみけ 第8巻(初回限定版) ドラマCD
■ [レビュー] そんな未来はウソである 第1巻 (KCデラックス)
■ みなみけ(原作) 速水先輩が開眼した場面まとめ
■ みなみけ(原作) キャラクターの連続登場話数を調べてみた
■ みなみけ(原作) キャラクターの南家マンション訪問回数ランキング
■ みなみけ(原作) 水着回に関するまとめ
■ みなみけ(原作) チアキの「バカ野郎」発言に関するまとめ
■ みなみけ 自作壁紙 1枚目 (南春香)
■ 「みなみけ」「今日の5の2」「そんな未来はウソである」関連記事まとめ (関連記事の全目録)
関連サイト
■ ドラマCD付き「みなみけ」限定版公式サイト (講談社 特設サイト)■ みなみけ (StarChild アニメ公式)
■ みなみけ (Wikipedia)
Amazon.co.jp
|