三四郎雑記2nd

[アニメ感想] ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」

第5話 「デジャビュ」

ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」
アニメの内容に触れていますので、まだ見ていない方はご注意ください。

あらすじ

第5話のあらすじ、主要スタッフはアニメ公式サイトから引用しておきます。

脚本:村井 さだゆき 絵コンテ:日高 政光 演出:三好 正人 作画監督:牧 孝雄(キャラ)、福島 秀機(メカ)

「これが、現実」という言葉を残して立ち去っていくシズノ。
その意味を問いただそうとしたとたん、舞浜市に戻ってきてしまうキョウ。そこでハヤセと出会い、「水泳部に戻ってきてほしい」と頼むが断られてしまう。シズノの言葉が頭から離れないキョウ。しかし、ゼーガペインでの戦闘が「現実」だとは思えず、舞浜市での生活の方が本物なんだと自分に言い聞かせる。
折しも、ミズサワのカウンセリングも受けたキョウは、「どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なの」という彼女の言葉が耳に残る。
帰宅すると、テーブルの上に連夜の残業で帰宅から遅い母のいつもの手紙が。それを見た瞬間、キョウの脳裏に「自分はいつから1人で食事をしていたのか?」という疑問が浮かび、同時に激しい頭痛が彼を襲う。

ストーリー&感想

この世界の真実が明かされる第6話まで、いよいよ残りあと1話となりました。今回のエピソードには、胡蝶の夢、量子力学的な世界観、姿を見せない母親の謎、不吉なヴィジョン、そしてサブタイトルにもなっているデジャビュといった意味深長な符号が随所に散りばめられています。例えるなら、伏線(データ)が全て出揃い、謎に関する複雑な方程式が完成したってところでしょうか。しかも、その解(廃墟の世界=現実)は既に明らかになっています。方程式をどう解いていくのか、すなわち視聴者にどう見せていくのか、正に脚本家の腕の見せ所ですね。

Aパート

ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」
※キャプチャ画像はテレ東で放映された時のものです(以下同様)
シズノ 「これがゲームに見える?作り物の世界に・・・。これは現実よ。全てね」

キョウはシズノの言葉の真意を確かめようとするが、再びセレブアイコンが現れ、舞浜の街へ転送されてしまった。向こうの世界が現実ならば、なぜ手が消えるのか?納得がいかないキョウ。コンビニを出たところ、たまたま一人でいたハヤセと出くわす。ハヤセは店の窓に貼られていた水泳競技大会のポスターを見入っていた。ハヤセがまだ水泳に未練があるのではと考え、キョウは中学時代の競泳大会の一件を頭を下げて謝罪。しかし、話は物別れに。そんなキョウとハヤセのようすを、遠巻きに見つめていたカミナギとミズキは、以前にもこんなことがあったと感じる・・・。

シズノの言葉を信じられないキョウであったが、その後もあっちの世界とこっちの世界を行き来する毎日。しかし頭の中のもやもやは晴れず、それを振り払うように、がむしゃらに泳いだり、カミナギのマンションでは「PAIN OF ZEGA」の続きをプレイしたり。「昨日の続きの今日があって、今日の続きの明日が待っている。それが現実だ」―キョウは、トミガイやクラスメイトたちとの日常こそが現実だと自分に言い聞かせるが・・・。

 冒頭の街角シーンで、舞浜南商店街の大型ビジョンに「上海での救援活動、やむなく打ち切り」のニュースがさり気なく流されている。救援活動とは第4話の上海サーバー回収作戦のことで、あっちの世界の出来事が、こっちの世界に少なからぬ影響を与えているもよう。

ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」

保健医でありカウンセラーでもあるミズサワを訪ねたキョウ。ミズサワは「胡蝶の夢 」を引き合いに出し、思春期にはよくある事と屈託なく応じるが、「どちらかが現実なら、もう一方は必ず虚構なのよ」と釘を刺すのも忘れない。その後、キョウはトミガイにも相談したが、「どっちも幻だったり」と、混乱に拍車をかけるような答えが返って来た。キョウのモヤモヤは収まるどころか、更に拡大してしまう。

そんな状況が続いたある日。マンションに帰宅したキョウを出迎えたのは、いつもどおりテーブルの上には用意された食事と母親のメモ書き。ところが、その日のキョウはいつもとは違っていた。この状況(一人での食事)がいつから続いているのか疑問に感じ、自分には記憶の空白が存在していることに気付いたのだ。その直後、激しい頭痛がキョウを襲う・・・。

高校の生徒会室。臨時集会が散会し、残ったのはシマを始めとするセレブラントのメンバー4名のみ。議題は、ソゴル・キョウの回復状況について。イリエの説明では、過去のバージョンと照合した時のパラメーターの一致率は50から85%以上にアップ。心の回復も順調らしいが、クロシオ曰く「彼の場合、このまま元に戻るのも危険」らしい。会議の途中、フォセッタから緊急連絡が入る。敵の反応があったという。シマたちは4名はオケアノスへ。探知された敵はウルヴォーフルで、母艦に帰投する途中だったもよう。AIがウルヴォーフルの移動経路を分析した結果、敵の本隊は日本の関東平野あたりとの結果が出される。ミナトは、東京サーバーが無い今、敵の狙いは舞浜サーバーではないかと推察する。シマは、援軍の要請も視野に入れ、対応策を検討し始める。

翌日の高校。キョウはクラシゲの「現代量子論」の授業に出席していた。

クラシゲ「つまり量子力学的に考えると、物質のある瞬間の状態は全て素粒子スピンの相関として記述可能。例えば、今ひとつの閉じた系があると仮定した時、その系の全ては密度行列として記述可能であり、その量子状態は演算可能ということなのだ」

クラシゲが量子力学の講義をとりおこなう中、キョウの心は此処に在らずな状態。母親のメモ、一人での食事等、自分が置かれた状況の件で頭がいっぱいのようすだ。今までそれを疑問に思っていなかった自分にも、合点がいかないらし。そんなキョウを再び謎の頭痛が襲う。

クラシゲ「ここで一人の人間を構成する物質を、データに記述していったとしよう。肉体を構成する細胞、分子、原子、ここで一つの問題が起こる。すなわち意識だ。量子力学では観測者がいて初めて波束の収束が起きると教えてくれるが、一人の人間の意識を観測する者は本人以外にない。故に、意識は内部からは常に量子状態としてしか把握しがたく、それをそのままデータとして外部の者が取り出すことは不可能なのだ。しかし、ここで量子力学のもう一つの不思議な性格、すなわち粒子と粒子の絡み合いという現象を利用すれば、離れた場所へ、その量子状態をそっくりそのまま移動させることが可能となる」

キョウの脳裏には、南舞浜駅のホーム、高校の昇降口、店員の姿がないのに声はするコンビニ、川向こうの風景が浮かぶ・・・。

クラシゲ「ただし、この場合、コピーではなくあくまで移動。つまり、元のデータは消えて無くなる。この量子テレポートを可能にした粒子の絡み合いのことを、エンタングルと呼ぶ」

ここで「エンタングル」という単語に反応し、我に返ったキョウ。額にはセレブアイコンが浮かび上がっている。そして思わず席を立ち上がるが、三度強烈な頭痛に襲われ、その場に倒れてしまった。クラシゲの授業は、いつの間にか「生物I」に変わっていた・・・。

 ミズサワがセレブラントという単語を使っていたり、授業シーンで最初は「現代量子論」だったのに、最後は「生物I」になっていました。理由は明示されていませんが、これぞ村井脚本の醍醐味。どこまでが現実で、どこまでが虚構(キョウの脳内の出来事)なのか敢えてあやふやにすることで、ただならぬ不安感と緊迫感が伝わってきます。高校の授業で量子力学はやらないだろってツッコミもありそうだけど、こまけぇこたぁいいんだよ!(笑)。ちなみに、クラゲの語っていた「波束の収束」云々はコペンハーゲン解釈と思われ。

 ミズサワのカウンセリングシーンは某有名アニメ映画へのオマージュで、さしずめキョウは♨ってところ。それとこれは今更ですが、キョウのセレブアイコンの一番下の数字がVer.2.0.1になってますね。念のため過去話を見返したところ、第1話の時点で既にこのバージョンでした。シズノは第1話でVer.4.2.2と表示されています。

Bパート

ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」

教室の外へ出たキョウのもとをシズノが訪れ、ミッションを告げる。しかし、キョウの額のセレブアイコンが不安定なため、向こうの世界へ転送されたのはシズノだけ。アルティールのコックピットにキョウの姿は無かった。

その頃、ウルヴォーフルを捜索中だったオケアノスは、敵の待ち伏せの猛攻を受け、苦戦を強いられていた。シマはキョウを呼び出すよう指示するが、キョウはオフライン状態で連絡をとることが出来ない。二つの世界を急に行き来することになったため、脳の適応不良が起きたらしい。

舞浜の街には、いつの間にか雨が降り始めていた。キョウはカミナギと一緒に公園の遊具の中で雨宿りをしながら、カミナギの自主制作映画の台本読合わせを行っていた。ベタな内容に苦言を呈するキョウと、それに反論するカミナギ。いつもの二人らしい会話が遊具内に響くが、キョウがふと内壁を見ると「キョウちゃんのバカ」なるイタズラ書きを発見。カミナギが幼稚園の頃に書いたものらしい。そんな中、キョウは不思議な既視感にとらわれ、廃墟と化した舞浜のヴィジョンが脳内に浮かび上がる。そして、シズノとの約束を思い出したキョウは、いっそう激しく降り始めた雨の中へと飛び出す・・・。

 キョウとカミナギが読み合わせしていた台本は、第1話(Aパート)で撮影していた自主制作映画の台本を改稿したもの。役を降りるって言うから、わざわざ書き直したのに、もぉキョウちゃんのバカ!ぶぅ~。

 劇中で重要な役割を果たすことになる公園のタコ遊具は、「 ビジュアルファンブック」の設定資料によると「タコ星人のオブジェ」と言うそうな。ネタ的には、某有名アニメ映画を意識して、タコよりもカメの方が良かったかもしれない(笑)。

ゼーガペイン - ZEGAPAIN - 第5話 「デジャビュ」

オケアノスのブリッジに転送されたキョウは、シズノの待つアルティールのコックピットへ。出撃したアルティールは、孤軍奮闘していたルーシエン&メイイェンのガルダと合流し、オケアノスの危機を何とか凌ぐことに成功する。

戦闘終了後、キョウは東京湾に面した廃墟となった街に胸騒ぎを憶える。早速、アルティールを向かわせ、その街の上空を旋回するが、目の前の風景にキョウは愕然。そこは、キョウが平穏な日常生活を送っている舞浜の街だったのだ。「そう、ここが舞浜よ・・・現実のね」―シズノの淡々とした言葉が、キョウの心に重くのしかかる。

しかし、感傷にひたっていられない新たな事態が発生。廃墟の中から新たな敵メカが出現し、アルティールに襲いかかって来たのだ。あまりにも突然のことで、キョウは防御するのが精一杯。しかも、その敵メカのコックピットには人間らしき姿のパイロットが搭乗していたため、キョウは困惑を隠せないようす。「アビス」―険しい表情になり、そうつぶやくシズノ。それは敵パイロットの名前らしいが・・・。

 ここにきてまさかの敵キャラ登場。テレ東で第5話を初見した時は、これまで築き上げた世界観を壊すんじゃないかと冷や冷やしました。とんだ杞憂でしたけど。^_^;

 公園のタコ遊具内に書かれていた落書きには、カミナギが書き足した形跡がなく「キョウちゃんのバカ」のままでした。つまり、廃墟の世界(シズノが言う「現実の世界」)では、キョウとカミナギの台本合わせは無かったことになりますが、それら諸々の謎は次回に明かされます(全部じゃないけど)。「ゼーガを観ていて良かった~」と思うこと間違いなしなので、絶対に見逃さないでね!

関連記事

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■ [レビュー] ゼーガペイン ドラマCD 「audio drama OUR LAST DAYS」
■ 「アニメージュオリジナル」 vol.7を買ってきた
■ 「ゼーガペイン ビジュアルファンブック」を購入

関連サイト

■ ZEGAPAIN (アニメ公式サイト)
■ アニメ ゼーガペイン (BS11デジタル)
■ あにてれ ゼーガペイン (テレビ東京)
■ ゼーガペイン (Wikipedia)
■ 「東京国際アニメフェア2010」レポート【イベント編】-ゼーガペインやガンダム00、四畳半神話大系など (Impress AV Watch)

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三四郎.
Posted by三四郎.

Comments 2

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長男

何かこう、ジワジワ来る脚本演出でしたね、来週の種明かしが楽しみです。

カーチャンのメモとレンジでチンする飯を見て思ったんですが、自分だったらどうせ虚構なら、優しいお姉ちゃんを構築したいです是非w

2010/05/09 (Sun) 22:38

三四郎.

◆長男さんへ
> 何かこう、ジワジワ来る脚本演出でしたね、来週の種明かしが楽しみです。

予告映像にチラッと映ってましたが、久川綾ボイスの人妻キャラも登場しますよ!

> カーチャンのメモとレンジでチンする飯を見て思ったんですが、自分だったらどうせ虚構なら、優しいお姉ちゃんを構築したいです是非w

じゃ自分は、巨乳でおっとりした姉、不思議ちゃんな妹、ドSな幼馴染みでw

2010/05/10 (Mon) 20:02
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