[マンガ感想] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第11章 (コミックアライブ2010年2月号)
コミックアライブ2010年2月号に掲載されている「ファントム~Requiem for the Phantom~」 第11章の感想です。
マンガ、原作ゲーム、小説等の内容に触れていますのでご注意ください。
第11章 『後続~ツァーレンシュヴェスタン~』
ストーリー&感想
前号で原作ゲームの第1章~第2章(L.A.編)が終了し、物語は再びゲーム第3章(日本編)へ。今回は久しぶりにサブタイトルが付いていました。これまでの「あらすじ」は柱文から引用しておきましょう。
梧桐組とサイスの告発によって、明らかになったクロウディアの陰謀。その協力者として追われる身になった玲二。アジトは爆破されキャルは消息不明に。そんな中エレンと再会した玲二は、二人で組織から逃げる事を決意する―。
(コミックアライブ2月号/P.743の柱文から)
んでもって、お話の方はというと、ここに来てまさかのオリジナル展開!!原作ゲームにある、礼拝堂での一騎打ち(玲二vsドライまたはエレンvsドライ)がスルーされて、いきなりツァーレンシュヴェスタン(数字ねーちゃんズ)の出陣です。この時点で、アイン、ツヴァイ、ドライの三人が生き残っているので、この先の展開がまったく読めなくなりました。

左:ドライの回想シーン/爆破されたアジトでサイスと対面するキャル(P.741)
中:ツァーレンシュヴェスタンに出陣を告げるサイス(P.751)
右:サイスの術中にはまり篠倉学園に誘き出された玲二とエレン(P.756)
マンガ版と原作ゲームの違いを整理するため、数字ねーちゃんズが出陣した時点での各キャラの動きをまとめておきます(下表参照)。ただし、美緒ルート(「桜舞い散る道を」ED)は割愛しました。マンガ版の美緒は第3章『銃声~崩れる日常~』で事実上退場しているためです。
キャラ | マンガ版 | 原作ゲーム(PS2版) | ||
アインルート | ドライルート | |||
蒼穹の道を | 月輝る夜に独り | 砂塵の道を | ||
ツヴァイ (玲二) |
サイスの罠にひっかかり、篠倉学園へ。校内でエレンと再会するが、すでに周囲はサイスたちに包囲されていた。 | ドライとタイマン勝負になり、ドライを射殺。梧桐組のと銃撃戦となるが、エレンと共に校舎内に逃げ込む。 | ドライとのタイマン勝負で、わざと負けて死亡。 | エレンとドライの一騎打ちに介入。ドライを庇い、エレンが投げたナイフを背中で受けとめ失神。その直後、梧桐組の襲撃を受けるが、ドライに抱えられて、篠倉学園の教室へ退避する。 |
アイン (エレン) |
サイスの罠にひっかかり、篠倉学園へ。校内で玲二と再会するが、すでに周囲はサイスたちに包囲されていた。 | 礼拝堂に乱入してきた梧桐組と銃撃戦となり、玲二と一緒に裏口から脱出。校舎内へ逃げ込む。 | 玲二との結婚式をあげ、その直後に姿を消している。 | ドライとタイマン勝負となるが、玲二の介入および梧桐組の乱入で勝負は中止。深手を負った玲二をドライに任せ、たった一人で梧桐組の襲撃を食い止めようとするが・・・。 |
ドライ (キャル) |
サイスとは離れて単独行動をとっていたが、サイスに呼び出されて篠倉学園へ向かう。 | 礼拝堂でエレンと一騎打ちとなり、死亡。 | サイスからインフェルノへの復帰を呼びかけられるが、それを拒否。サイスとツァーレンシュヴェスタンに牙をむく。 | エレンの要請を受け、重傷の玲二を抱えて篠倉学園の校舎へ退避。玲二を守るため、ツァーレンシュヴェスタンと対決することに。 |
サイス | 玲二とエレンを罠にかけ、二人を篠倉学園におびき出し、ツァーレンシュヴェスタンとの対決をくわだてる。 | ツァーレンシュヴェスタンを率いて篠倉学園へ出陣。梧桐組の志賀から玲二たちの始末を一任される。 | ツァーレンシュヴェスタンを率いて篠倉学園へ出陣。ドライにインフェルノへの復帰を持ちかける。 | ツァーレンシュヴェスタンを率いて篠倉学園へ出陣。アイン、ツヴァイ、ドライの共闘に興ざめし、この三人を始末しようとする。 |
リズィ | サイスの独断行動を牽制するが、無視される。 | ドライの暴走を食い止めようとしたが、ドライに撃たれて瀕死の重体となっている。その後の生死は明示されていない。(アニメ版では死亡、小説版では一命をとりとめる) |
マンガ版の展開を読めなくしている、一番の不確定要素はドライでしょうね。彼女はインフェルノ(サイス)に対して反旗を翻したわけでもなし、かといって玲二やエレンと和解したわけでもない。どっちつかずの第三極的な立ち位置なんですよね・・・。まあそんな感じですが、これを踏まえて今後の展開をテキトーに予想しておきます。以下のとおり、自分の予想は小説版EDです。マンガ版ではリズィがぴんぴん元気に生きていますが、うがった見方をすれば、リズィの生存=小説版EDの布告なのではないかと(笑)。
玲二・エレン vs 数字ねーちゃんズ vs ドライという三つどもえの戦いでスタート ↓ 三つどもえの死闘の最中、玲二が身を挺してドライを庇う ↓ ドライの誤解がとけ、ドライは玲二と共闘することに ↓ プロトタイプvs量産型の戦いへ移行 ↓ 玲二とドライは陽動作戦を展開、数字ねーちゃんズの一部を誘き出す ↓ その隙にエレンはサイスを追い詰め、これを倒す ↓ これ以降は小説版(※)と同じ展開 |
※小説版のラストは原作ゲームのアインルート(「蒼穹の道を」ED)を踏襲していますが、唯一の違いはドライが生き残っている点。ドライは篠倉学園での死闘の後、リズィと一緒に米国へ帰国します。
連載に関する予想
新旧のファントムが一堂に会す!!ついに最終決戦へ―!!
(P.761のあおり文から)
今月号がラスト一つ前と推測していましたが、あおり文に「次回が最終回」と書かれていないので、あと2回ぐらい続きそうですね。ちなみに、今回のページ数は全部で21ページでした。つまり、単行本化にはあと50ページ位必要です。次回(3月号)はそのうちの半分を描き、最終回は次々回(4月号)ってことかな?
次号予告

次号予告(P.922~923)
次号「コミックアライブ2010年3月号」は1月27日(水)発売!
関連記事
マンガ、アニメの感想記事は、直近の3話分だけリンクを張ってあります。■ [マンガ感想] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第10章 (コミックアライブ2010年1月号)
■ [マンガ感想] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第9章 (コミックアライブ2009年12月号)
■ [マンガ感想] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第8章 (コミックアライブ2009年11月号)
■ [コミックスレビュー] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第2巻 (MFコミックス アライブシリーズ)
■ [コミックスレビュー] ファントム~Requiem for the Phantom~ 第1巻 (MFコミックス アライブシリーズ)
■ Phantom~Requiem for the Phantom~公式コンプリートブックを買ってきた ■ コンプティーク2009年11月号増刊 ニトロプラスコンプリートを買ってきた
■ [マンガ感想] ファントム・コミックアンソロジー (角川ドラゴンコミックス)
■ [アニメ感想] Phantom~Requiem for the Phantom~ 第26話 「江漣」 (最終回)
■ [アニメ感想] Phantom~Requiem for the Phantom~ 第25話 「決着」
■ [アニメ感想] Phantom~Requiem for the Phantom~ 第24話 「対峙」
■ [フィギュアレビュー] バンダイ ニトロプラスコレクション ファントム-Phantom OF INFERNO- アイン
■ [フィギュアレビュー] バンダイ ニトロプラスコレクション ファントム-Phantom OF INFERNO- ドライ
■ ニトロプラスの「ファントム」がTVアニメ化決定
関連サイト
■ 月刊コミックアライブ オフィシャルサイト (メディアファクトリー公式)■ ニトロプラス10周年記念 ファントムプロジェクト「ファントム」 (TVアニメ公式)
■ ファントムシリーズ (ニトロプラス公式)
■ Phantom -Phantom OF INFERNO- (DVD VIDEO GAME公式/デジターボ)
■ ファントム-Phantom OF INFERNO- (PS2版公式/プリンセスソフト)
■ Phantom -Phantom OF INFERNO- (Wikipedia)