三四郎雑記2nd

『Wake Up, Girls!新章』とは何だったのか

『Wake Up, Girls!新章』の最終回が放送され、10日が過ぎた。自分はワグナーなんだけど、新章をどう評価すべきか非常に悩ましく、しばらくの間モヤモヤ感がぬぐえなかった。この記事を書いてる今この時でもモヤモヤ感は解消していないが、とりあえず考えを整理するために、断片的に頭にちらばっていることを書き綴ってみようと思う。異なった意見の方もいるだろうが、個人的な感想・評価なので そういう見方もあるんだな程度にお読みいただければ幸いだ。

『Wake Up, Girls!新章』とは何だったのか

はじめに

新章を語る上で劇場版や旧TVアニメをスルーすることは不可能。この記事中では、便宜上、劇場版「Wake Up, Girls!七人のアイドル」、TVアニメ1期「Wake Up, Girls!」、続・劇場版前篇「Wake Up, Girls!青春の影」、続・劇場版後篇「Wake Up, Girls!Beyond the Bottom」を全部まとめて『旧章』と呼んでとりあげる。ただし、監督交代などの大人の事情については一切触れないし、とりたてて興味もない。あくまで作品自体の評価・感想に徹する。

新章の良かった点

まずは良かったと思う点からあげていくぞい。

まゆしぃ&しほっちの関係性に胸熱

Wake Up, Girls!新章』第5話 - 劇中劇『夢みるふたり』

『Wake Up, Girls!』は少女達の群像劇なんだけど、キーとなるのはまゆしぃとしほっちの関係性だと思う。続・劇場版後篇で二人の心の溝が少し埋まり、新章で未来志向の新たな関係性を構築できた。お互いをリスペクトしつつも決して妥協しない二人の距離感も秀逸。

個性の深化

『Wake Up, Girls!新章』第2話 - 寮生活

WUGちゃん達が寮で共同生活することで見えてくる部分が多くあり、ピンの仕事が増えたことと相まって、キャラの個性を深掘りできたように思う。主題歌『7 Senses』の歌詞にあるとおり、7人の個性が逞しくも美しく描かれていた。プロ意識に目覚め、意識変化に伴う成長もそれなりに見て取れた。また、旧章では絡みの少なかったキャラ同士を中心に据えたエピソード(みにゃみ&かやたん、ななみん&みゅー)もあり、関係性の広がりも楽しめた。

I-1club側の葛藤も描かれた

『Wake Up, Girls!新章』第7話 - I-1clubに衝撃が走る

センター刷新、リーダーの交代、しほっち復帰と契約解除、ネクストストームの独立など、I-1サイドの出来事も随所に描かれ、物語にそれなりの深みを与えていた。旧章でもセンターの交代が描かれていたが、しほっちにフォーカスが当てられていて、I-1全体という印象は薄かった。I-1clubサイドのことは、スピンオフコミック『リトル・チャレンジャー』を読めっていうスタンスだったのかもしれないけど。

最終回のライブシーン

『Wake Up, Girls!新章』最終回 - Beyond the Bottom

CGのクオリティはイマイチかもしれないが、持ち歌をメドレーで聞けたのは素直に嬉しい。特に「Beyond the Bottom」のライブはやっと見れたかという感じ。続・劇場版後篇のラストではライブシーンが全部描かれず、みにゃみが「WUG最高ー!」と叫んだ後に画面が暗転してスタッフロールになってたから⋯。歌にスタッフロールを被せたこと自体は、そういう演出もありなので否定はしないけど、それでもやっぱり見たいものは見たいのだよ。

新章の残念だった点

良い面もあれば残念だった面もある。

物語の軸が今ひとつハッキリしない

『Wake Up, Girls!新章』最終回 - Vドル

ランガ、Vドル、アイドル冬の時代といった新機軸を入れるのはいいが、1クールアニメでは詰め込み過ぎの印象。特にVドルの存在が中途半端。アイドル業界の共通の敵、物語を盛り上げるラスボス的な位置づけとして登場させたのだろうが生かし切れていないように思う。というか個人的にはVドルは必要なかったと思う。 また新機軸を詰め込みすぎたため、物語の主軸が散漫になり、最終回のライブメドレー、I-1clubライブ中の早坂さんのサプライズにも今ひとつカタルシスを感じなかった。先述したけどライブメドレー自体は良かったと思うのだけれど。

物語中盤の作画放棄

『Wake Up, Girls!新章』第5話 - 喋るビル

納期とかリソースとか様々な事情があったものと思われるが、ビルが喋ったり、延々と同じカットが続くのは見ていて苦痛だった。それが気になって、見ていて話が頭に入らなかったぞ。作画すらしない作画放棄なら、まだ作画崩壊の方がマシだと思う。まゆしぃ&しほっちの共演話はストーリー的には出色の出来だったので、絵コンテ・演出が水を差してしまい非常に残念。BD版での修正の有無が気になるが、BD第2巻以降の発売日が全て2ヶ月順延されているので直しが入ることに期待したい。

一部のサブキャラに違和感

『Wake Up, Girls!新章』最終回 - 早坂さん

白木さんが小者化して威厳が無くなった印象。続劇場版で白木さんも雇われ社長的な立場であることが判明しているので、それを強調したのかもしれないが、どうも釈然としない。

早坂さんがチートキャラ化。もともと何を考えているのか分からない変人で、物語を引っかき回すトリックスター的なキャラだったけど、最終回のサプライズ(気象条件にかこつけたライブのハッキング)は少しやり過ぎではと思った。彼は直接的な介入をするようなキャラには見えないんだよな。最終回を上手くまとめるには、あの方法しかなかったのだろうけど⋯。

ワグナー大田氏の存在感の無さよ。視聴者にアイドル業界の現状を伝える語り部として出てきた印象。彼は旧章を象徴するようなキャラでもあるので、この扱いは仕方ないといえば仕方ないか。

おわりに

「Wake Up, Girls!」はアイドルアニメというジャンルになっているが、旧章で描かれていた物語はスポ根や部活物に近い。具体的にいうと、名門校のエースが事件に巻き込まれたり挫折を味わったりして転校を余儀なくされる。転校先は無名の弱小校だったが、新しい仲間達と出会いふれあうことで主人公はトラウマを克服。そして、自分がかつて在籍していた名門校に戦いを挑み、優勝を目指すという王道展開。名門校をI-1club、エースを島田真夢、転校先の弱小校をWUG、戦いをアイドルの祭典に置き換えてみれば一目瞭然だ。

一方、新章は旧章とは趣を異にし、純粋なアイドルアニメとして制作していた(ように見える)。そもそも旧章は続・劇場版後篇できれいに完結しているわけだし、同じ方向性で制作するのは芸が無い。仮に旧章と似たようなプロットで制作しても、物語のインフレを招くだけで、破綻するのは目に見えている。旧章の世界観を踏襲するなら、主人公をI-1club側にするなど、スピンオフ的な回避策しかないだろう。WUGをメインに据えたTVアニメの新シリーズを制作するには、この路線しかなかったわけだし、それは正しい選択だったと思う。

さて新章についてざっくり評価すると、ストーリー展開は概ね良好だったと思う。これであと演出と作画さえしっかりしていれば神アニメになれたかもしれない。本当に残念だ。またアイドル不況を扱うのはいいが、その理由をVドルという外因に求めるのはではなく、アイドル業界そのものの需要が縮んだってことにして、WUGやI-1が頑張って事態を好転させようとする様を見たかった。新章を点数化するとしたら100点満点で65点ってことにしておくけど、やっぱりモヤモヤするな。

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関連サイト

■ Wake Up, Girls! 総合公式サイト WUG!ポータル (アニメ総合公式サイト)
■ TVアニメ「Wake Up, Girls!新章」公式サイト (アニメ新章公式サイト)
■ あにてれ Wake Up, Girls!新章 (テレビ東京)
■ Wake Up, Girls! (Wikipedia)
■ Wake Up, Girls!とは (ニコニコ大百科)

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三四郎.
Posted by三四郎.

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